東京大学公衆衛生大学院の受験について① 【受験の理由】

東大の公衆衛生大学院(School of Public Health)の受験記を書いていきます。

東大の公衆衛生大学院(以下SPH)は国内では数少ないMaster of Public Healthの修士号が取得できる大学院過程です。
その専攻は多岐にわたっており、健康教育、健康増進科学などの行動社会医学分野から、生物統計学や社会予防疫学などの疫学分野、そして医療情報システム学や法医学などの医療科学分野と様々です。
ここら辺はホームページを見てもらうのが一番わかりやすいかと。

SPHは専門職大学院という扱いで、1年カリキュラムと2年カリキュラムがあります。一学年の人数は前者が10人、後者が20人くらい。
詳しい説明は上記ホームページを参照してください。

前置きはこれで終わり。
以下、受験記となります。
今回は東大のSPHを選んだ理由を書いていきます。

 

①なぜSPHを選んだのか

私は将来、国境なき医師団でIECとして働きたいと思っています。
そのためには国際保健、社会学、または文化人類学の修士号が必要です。
元々が文系と言うこともあり、専攻をSPHにするか、それとも文化人類学にするかはギリギリまで迷っていたのですが、将来のキャリアを広げるという意味で、カードとして使い勝手の良いであろうSPHを選択しました(私は働いたことがないのでわかりませんが、国際機関の中にはMaster of Public Healthを持っていないと門前払いというところもあるという話は良く耳にします)。
MPHを取得した後に、修士留学で文化人類学を専攻しても良いですし、東大SPHの中には文化人類学的アプローチでの研究を許容してくれるであろう研究室もありましたので、大学院のファーストキャリアとしてはSPHがベターだったのではないかと思っております。

*SPH、MPHと書いていて混乱される方もいらっしゃるかもしれませんが、SPHはSchool of Public Health、つまり公衆衛生を学ぶ大学院そのものを指し、MPHはMaster of Public Health、つまり大学院で取得できる公衆衛生の修士号のことを指します。

 

②なぜ東大なのか

第一に、学部が東大の医学部健康総合科学科の出身でしたので、日々SPHの先生方の授業を受けており、馴染みがありました。先生方の学問への姿勢、厳しさを目の当たりにしており、この人たちに指導してもらいたいという気持ちは強かったです。また、打算的になってしまいますが、東大の先生方は国際的に活躍されている方が多く、海外留学をするうえでも先生方に支援してもらえれば心強いなと感じました。

第二に、学生へのバックアップの手厚さです。これは学部時代から有難く感じておりましたが、東大は学生が学ぶことへのバックアップが非常に手厚いです。入学金免除、学費免除は割と簡単に下りますし(とはいっても両親合わせての年収が400万円以下くらいが目安でしょうが)、何より留学支援が非常に充実しています。世界中の大学と提携を結んでおり、交換留学という形で1年間の留学をさせてもらえます(もちろん選考はありますが、通過率を見る限りではそこまで壁は高くないかと)。あと地味に嬉しいのがジム。年間契約をすれば、確か数千円でプールとトレーニングジムが使いたい放題になります。

 

③なぜ海外でなく国内なのか

これは上に述べたポジティブな理由と違い、ネガティブな理由です。
もし私にいきなりハーバードやジョンスホプキンスのMPHに留学するだけの土台があれば、間違いなくそちらを選択していました。

しなかった理由の第一がお金。
貯金も少なく、親の支援も望めないため(大学時代も学費、生活費、家賃はすべて自分で賄っておりました)、アメリカの超高額な学費を賄える自信がありませんでした。学部時代に明確な実績を残せたわけでもないので、全額免除の奨学金を取得することも難しかったと思います。

二つ目の理由は成績。
私の学部時代のGPAは3.0を切っており、学部→修士で留学するには絶望的です。卒論も原著でアクセプトはさせているものの、日本語論文なので実績にもなりません。アピールポイントが弱く、現時点での合格は無理だと判断しました。

三つ目の理由は英語。
日常会話ならいけますが、統計や疫学の専門的議論を英語でする自信はありません。なので、まずは日本語で公衆衛生の素地をしっかりと固めようと思いました。

 

以上が東大のSPHを選択した理由になります。

次回からは受験対策について書いていきます。
そして、これは受験記全体を通して伝えていきたいことなのですが、東大の学部入試と比べると、大学院入試に必要な労力はとても少ないです。ある程度、大学受験でトレーニングを積んできている人であれば3か月の準備で、人によっては数週間から1か月の準備でも合格できるかと思われます。
なぜなら、学部入試が思考力を問う応用問題を出すのに対して、大学院入試で出る問題は基礎中の基礎。出題される分野の基本的な考え方を身に着けていれば、それで充分に対応できます。
具体的な対策については次回から書きますね。
おやすみなさい。

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