神戸大学大学院 保健学研究科国際保健学領域 2016年入学

[自己紹介]
大学院受験を考えている方が参考になるよう、具体的に書いたつもりです。
質問等あればいつでもご連絡くださいませ。
※注意※
所属は国際保健学領域ですが、外国人が調査対象なわけでも、海外でデータ収集をしたわけでもありません。研究テーマは母性看護/母子保健領域になります。
なので、例えば学生時代の過ごし方として、海外での調査研究の実際などについては書いてありません。ご了承ください。

〈名前〉
佐々木理奈 

〈現在の所属〉
認定NPO法人フローレンス(特別養子縁組の相談員をしています)
2018年度時点で卒後6年目の28歳です。

〈学生時代〉
神戸大学にて看護師、保健師、助産師の資格を取得しました。

〈臨床時代(簡単に)〉
卒後は、総合周産期センターNICU(看護師)にて3年勤務しました。
その後、神戸大学保健学研究科国際保健学領域(修士)で学生をしながら
保健センターにて非常勤で保健師(母子保健専従)をしていました。
大学院修了後は、現在の所属である認定NPO法人フローレンスに就職し、特別養子縁組の相談員として働いております。
助産師資格は取得のみで臨床での経験はありません。

〈連絡先〉
sasakirina.162k405k@gmail.com 

 

[受験]
〈その大学院を選んだ理由〉
わたしの大学選びのポイントは大きく以下2つでした。
①国公立であること(お金がないので)
②学内設備や支援が充実していること
たとえば、図書館の規模や設備、学習支援などなど。キャンパスの立地も考慮していました。通いやすいって大切。
はじめの候補としたのは
■東京大学(オープンキャンパス参加)
■京都大学(オープンキャンパス参加)
■大阪大学(資料取り寄せ、試験問題取り寄せ)
■千葉大学(結局何もせず)
関西在住だったので、まずは関西圏で。東京に引っ越してもいいかなーとも思っていました。神戸大学ははじめ候補には入っていませんでした。
母校ですので、馴染みはあり落ち着くのですが、隣の芝は青い、といったところで、
なんとなく他の大学に通ってみたかったのです!

ひととおりオープンキャンパス等に行き、さてどうしようかと考えていた7月頃、学部生時代に実習を担当頂き、卒後もお世話になっていた先生に
「神戸を受けてみたら?働きながら通うこともできるし、研究の相談にものるよ」と声をかけていただき神戸大学に決めました。
最後に全てを覆して決め手となったのは、
『信頼出来る先生が支援してくれる』ということでした。わたしの大学院選びのポイント2つも満たしている上に、『働きながら通える』というのも決め手になりました。
仕事をせずに、大学院の授業料その他や在学中の生活費もすべて支払うほどの貯金はなかったので、奨学金等を借りるにしても、生活費を賄う程度に稼ぐことも私にとってはマスト条件でした。
※後にも書きますが、神戸大学では働きながら大学院に通えるように授業は夕方スタートです。研究室にもよって方針は異なりますが、私の指導教官の先生は働きながら通うことを応援してくださいました。

〈試験内容〉
筆記試験(英語と専門領域)と面接です。
英語の配点がとても大きいそうです。ただし、辞書持ち込み可ですので、医療英単語を覚えるといった受験勉強は行いませんでした。

〈受験の時に苦労したこと〉
仕事が休みの日にカフェで英語の受験対策をしていました。
具体的には、私立医学部受験用の長文読解テキストを2周くらい解きました。
研究室訪問の際に先生に「とにかく英語だ!」と言われたので、専門分野は、あまり勉強しなかったような気がします(笑)

参考までに。
わたしは、英語がさっぱり出来ません。断言します。
大学受験のときに勉強した以来で、TOEICを受けたことすらありませんでした。
働いてからも英語に触れる機会はほとんど無く、専門領域の英語論文で気になるものがあると、同僚の医師に解釈を手伝ってもらって読んでいたなーというくらいです。
なのに、国際保健領域に入ってしまったのです!!!
苦労することもありましたが、研究室のみなさんに助けられて何とか卒業できました。

 

[入学]
〈退職に至る経緯〉
大学院進学については、入職当初から「3~5年働いたら進学したい」と師長に話していました。はじめは応援してくれていましたが、最後はちょっぴり揉めました。
退職時に病棟の人員不足が深刻だと、申し訳ない気持ちになるかもしれません。
進学については長期スパンで計画し、1年以上前から管理職に相談しておくことで、自分の気持も少し楽になるのではないかと思います。

〈入学前に準備したこと〉
特にありません。入学が決まった秋頃から、月に1~2回程度、可能な範囲でゼミに参加させてもらっていました。

 

[大学院生活]
〈授業について〉
神戸大学の授業の時間割は夕方開始を中心に組まれており、土曜日開講の授業も多くあります。わたしは大学への通学に片道1時間半かかっておりましたが、何とか仕事のスケジュールを調整して単位を習得できました。
※専攻する領域によっては日中授業が入っていることもありますし、フルタイムでの仕事は厳しいこともあります。先生と要相談です。
※保健師・助産師コースはこの限りではありません。

〈仕事との両立〉
わたしは平日9:00―17:15週4日、保健師として働きながら学生をしておりました。
仕事が休みの平日や土曜日に開講されている授業や有給休暇を利用して夏の集中講義を受けるなどして単位を取得していました。
仕事の日に大学に行かなければならない場合は、事前に上司と調整して時間休暇を取得し、1時間職場を早く出るなどして大学に通っていました。
保健センターの上司や同僚はわたしが大学院へ通うことに理解を示し協力してくれていました。とても恵まれた職場だったなあと改めて思います。

〈お金のこと〉
学生時代の収入は、保健師として週4日働いて月給21万5千円(税込)でした。これが基本的に生活費になっていました。
学費免除にはならず(親の収入の関係)学費は全額納めていました。
何ともお恥ずかしいのですが、入学時点でほとんど貯金がなかったので、奨学金も少し借りており、授業料や通学のための交通費、書籍代などに充てていました。
看護師時代にもう少し貯金しておけばよかったということが反省点です(涙)
ただ、頑張って貯金したとしても働いた3年間の貯金で丸2年間の生活費、学費、その他諸々をまるっと賄うのはどう考えても難しかったと思います。
これからの自分のライフイベントや(主に出産と子育て)キャリア形成を考えたときに、「今しかない!」と思ったのでこれからの自分の人生への投資の意味も込め、4年目に大学院進学を決意しました。

 

[卒後の進路]
卒後はNPOで働いています。
医療分野ではない人たちから看護・保健はどう見えるんだろう、職種によって支援の仕方にどんな違いがあるのか、ということを真に理解したかったのでここで働くことにしました。
私の所属する部署には看護職は私ひとりです。福祉で働いてきた方や全く別の分野でやってきた方と一緒に働いています。
困難なこともありますが、福祉系はじめ医療・看護とは一見関係のない職種の人たちと協働するとはどういうことなのか理解したいし、その中での看護の専門性を追求したいとも思っております。
他にも、副業OKな会社なので、看護師のキャリアのあり方を考えるきっかけになればと思い、ライターなど依頼を受けてちょこちょこと休みの日にお仕事をしていたりします。

 


[あなたの研究、実習の様子]
ざっくりと2年間のスケジュールを振り返ると
1年前期:授業、研究テーマを絞って計画に落とし込む
1年後期:授業、倫理審査申請や研究協力機関との調整、アンケート作成など
調査をはじめる準備
2年前期:授業(単位取得はかなりゆったりペースでした 汗)、データ収集と論文執筆
2年後期:死ぬ気で論文執筆(最後は泣きながら修論を書く)

こうしてみると、なんともゆるーい大学院生活でした。
働きながら通ってよかったポイントは
・大学院とは別のコミュニティに所属することで気持ちが煮詰まらない
・働いている中で研究のヒントを得られた(机の前でうんうん考えてもすっきりしなかったことが、仕事しているなかでスッキリ晴れる瞬間が多々ありました)

 

[大学院を目指す看護師に一言]
ここまで読まれたら薄々気づいたかもしれませんが、
修士卒の水準から考えると、わたしはレベル(も意識も)低いです、きっと。
でも、2年前の自分よりずっと前進しています。できることも増えて考え方も成長しました。大学院に進学したからこそ得られたことがたくさんあります。
これからの長い職業人生の中で、完璧を求めすぎず、人と比べず、自分が一歩でも前に進むための選択肢として、あまり気負い過ぎずに大学院へ進学するという選択もアリなのでは、と個人的には思っています。

きっと一番のハードルは、「進学に関して情報がなく、具体的にイメージできないこと」なのだと思います。わたしの周りでは(わたしも含め)ぽつりぽつりと大学院へ進学しはじめる人がおり、その後はそれに続けと、どんどん大学院へ進学しています。
とても志が高いとかそういうことではなく、きっと具体的に進学した後の生活がイメージできるからだと思っています。
このような情報共有の場が作られたのは本当に素晴らしいことだと思います。
廣瀬さんに感謝です。

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