東北大学 大学院医学系研究科障害科学専攻修士課程 2017年入学

[自己紹介]
〈名前〉
富樫慎太郎

〈現在の所属〉
東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻内部障害学分野
一般財団法人厚生会 仙台厚生病院 看護部

〈看護学生、臨床時代のバックグラウンド〉
2009年山形県立保健医療大学看護学科卒
2009年一般財団法人厚生会 仙台厚生病院 看護部入職
2011年みやぎ東部循環器科出向
2014年一般財団法人厚生会 仙台厚生病院 看護部

〈連絡先〉
melon_spear@yahoo.co.jp
twitter名:shintarotogashi

 

[受験]
〈その大学院を選んだ理由〉
 社会人大学院生としての入学を念頭に考えていたことから、通学面、経済面、好きな分野の研究を行うこと、看護研究ではなく研究作法を学ぶことを検討事項として挙げました。専門看護師に興味はありましたが、看護以外の分野にも通用する学術的な作法や技術を学ぶことを優先して検討しました。
 通学面から3つの国公私立大学が候補になりましたが、学費の面で私立大学を除外しました。研究室の候補は、内部障害学、運動学、公衆衛生学、看護管理学を挙げていました。これらから、研究作法を学ぶこと、好きな分野である内科疾患を有する患者に対する再発予防やリハビリテーションを学ぶことを満たす、東北大学大学院内部障害学分野を選択しました。

〈試験内容〉
 試験の種類は、2年以内のTOEICもしくはTOEFLのスコア、小論文、面接でした。小論文は、医学系研究科の共通問題1題と、選択問題1題でした。過去問は大学院出願期間に医学部教務係で一般公開されています。研究室訪問の際に医学部教務係に立ち寄ると良いとも思います。

〈受験の時に苦労したこと〉
 仕事との兼ね合いに関して苦労したことは、病棟師長に入学後の講義と仕事の勤務調整程度で、他に特にありませんでした。うまくいった理由としては、入学の意向を病棟師長へ伝えた後に、看護部長面談を勧められ、部長が応援する姿勢を示し、部長が師長へこの意向を伝えていたことが良かったと感じています。勤務調整の準備は、シラバスや時間割を印刷し、研究室のミーティング時間や履修を考えている講義をマークして、部長と師長へ提出しました。調整をお願いしている日程は、月曜夕方と火曜日中、水曜夜が講義時間でしたので、日曜夜勤入り、月曜夜勤明け、火曜休み、水曜日勤をお願いしました。
 家族や友人の反応は良好で、妻や妻の家族、私の家族も応援してくれました。特に妻とは入学前の勉強時間を作ることや教材費用について相談して、時間や費用捻出を行いました。一番大変だったことは、仕事では通常業務と委員会・病棟係活動、院外活動としては宮城県看護連盟青年部の活動があり、仕事以外のプライベートな時間の使い方を組み直すことだったかもしれませんが、慣れてしまえば大丈夫でした。
 勉強方法に関しては、英語と小論文は久しぶりでしたので、英語は中学英語の文法復習とリスニングによるTOEIC対策、小論文は小論文やレポートの作法を学び直しました。英語教材は、ALL IN ONE basic(Linkage Club)、 iPhoneアプリ「金のフレーズ(物書堂)」、スタディサプリのTOEIC対策ベーシックコースが、私には合っていたように思います。TOEICスコアは平均点に満たなくても十分な印象でしたので、TOEIC/TOEFLを受けることが重要と思います。 

 

  [入学]
〈退職に至る経緯〉
 退職はしておりませんので、該当はありません。

〈入学前に準備したこと〉
 指導教官からは、英語学習を継続することを指示されましたので、英語学習を継続し、英論文を読む訓練を始めました。
 10月入学でしたので、9月に夏休みを利用して妻とドイツへ旅行しました。入学後に妻との関係が悪くなる時期がありましたが、ドイツ旅行の思い出話で、関係回復を図りしました。

 

[大学院生活]
〈授業、実習の様子〉
 1年目の講義は、内部障害学分野に関する講義、統計学、医療倫理学を座学で、災害医学概論をインターネットスクールで受講しました。講義のスタイルは、座学が2/3、ディスカッションが1/3という割合でした。東北大学特有のインターネットスクールで講義によっては単位取得も可能です。これは学部生を過ごした公立大学にはありませんでしたので、社会人大学院生としてはとても助かっています。レポートはインターネットスクールを除いては期末に求められる程度でした。

〈家庭との両立のコツ〉
 妻と犬と暮らしています。
 入学当初は、仕事と講義と研究計画で、休みは月に1〜2日でしたので、身体的に精神的に辛い時期はありました。さらに妻との時間がとれなくなり、関係を悪くする時期がありましたが、現在は単位取得が概ね済みましたので、余裕がでてきました。
 学会参加や関東のセミナー参加でも、時間や参加のためのお金の相談も難渋しています。家族の関係に影響がでることを学び、妻と何事も相談することがコツだと思っています。時間がない中でも、家事を率先して行うことも重要に思います。
 友人との時間は更に短くなり、意図して時間を作らなければいけないと反省しています。

〈大学院にかかる費用と、そのやり繰りのコツ)
 東北大学は国立大学ですので、大学院にかかる費用は全国一律で、入学金は282,000円、学費は年間535,800円です。https://www.tohoku.ac.jp/japanese/studentinfo/studentlife/04/studentlife0401/
 その他、研究室費として年間6,000円を納めています。
 文献検索や統計解析ソフトにかかる費用はなく、図書館の蔵書は充実しています。これは量に差はあれど東京大学と同様と思います。図書館はリクエストを受け付けており、これまで3冊をリクエストして、2冊を蔵書に加えていただきました。参考書にかかる費用も抑えられます。

〈卒後の進路〉
 未定。進学を前向きに検討しています。

 

[あなたの研究、実習の様子]
 所属病院を研究フィールドとして、心不全患者の再発予防に関する研究を行っています。研究室で開発した教材を用いて、患者教育の実現可能性を検証する介入研究が私の修士課題研究です。研究計画では、観察研究以上に方法の詳細やその根拠が求められ、苦労しました。
 内部障害学分野の特徴は、多様性だと思います。看護師が少なく、医師や理学療法士や留学生が多く在籍し、基礎研究が盛んに行われています。前者はバックグラウンドの違いから共通認識に差があり、プレゼンの際は苦労することはありますが、その違いを活かして運動生理学や臨床検査や英会話(但し、留学生の日本語が上手くて、あまり英会話になりません…)を学ぶことができます。後者の基礎研究については、内科疾患である心/腎/肝疾患モデルマウスを用いた運動療法や薬物療法の介入研究が行われていることからも、内部障害リハビリテーションの最前線を学ぶことができます。国内の看護学専攻では基礎研究を行っている研究室は極僅かと認識していますので、基礎研究の実際を知る良い機会になると思われます。
 最後に社会人大学院生が多く、チューターの存在はありませんが、先輩方が企画する勉強会では、先輩方の生活や研究の苦労やコツを共有してくださり、有り難い学びを得ています。

  


[大学院を目指す看護師に一言]
 読んでくださった方が「看護学専攻以外にも選択肢があるんだな」と思っていただけたら幸いです。まだ見ぬ方々や患者さんの利益のために、部署や病院、看護を飛び出すことは面白い選択だと思います。
 私は、大学院入学前に経済面でも語学面でも大きな壁を感じていました。しかし、在学して過ごした時間や研究室の先輩方のおかげで感じていた壁は消え、これまで感じたことがない前進を感じています。大学院進学のコスパは非常に良いと思います。
 詳細や他に気になることがありましたら、ご連絡いただけたら幸いです。

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