看護師からの企業転職➀ ~ヘッドハンターからの連絡を増やすためにやったこと~

東大SPH卒後に向けて転職活動を始めたので、その経過を綴っていきます。

 

私自身は、将来的には現在研究室で教えて頂いている医療データベースリサーチを専門に、ここで教えて頂いたことを看護学生、看護師さん達にお伝えできるような仕事がしたいなと思っているのですが、家庭の事情でお金が必要ということもあり、Master of Public Healthや医療データベース解析の知見が活かせて、ヘルスケアに繋がり続けられる企業にまず就職しようと決意しました。

東大SPHは専門職大学院であり、研究室だけでなく臨床現場や企業、国際機関などのフィールドで活かせるような形で先生方がヘルスサイエンスの知見をご教授くださっているので、企業就職もまた東大SPHで教わったことを活かせる場であると考えています。

 

 

さて、現時点(2019/4/2)で就職までほぼ1年となる時期です。

 

 

転職活動を進めるにおいて、まず活動を以下のステップに分けました。

 

➀人材紹介会社に登録し、ヘッドハンターから連絡を受ける

②連絡をくれたヘッドハンターから、パートナーになってもらう1人を決める

③パートナーとの協力のもと、受ける企業を選定

④企業に合わせて経歴書作成、筆記試験、面接準備

⑤実際に受ける

⑥採用を頂いた企業から、行きたい1社を選ばせて頂く

 

 

この記事ではファーストステップである➀について書いていきます。

 

 

 

パッケージングの重要性

全くヘッドハンターから連絡が来なかった頃

転職を目指す方の多くはビズリーチやリクルートなどの転職サイトに登録し、ヘッドハンターからの連絡を待つ、もしくは自らヘッドハンターに連絡を取っていくことになると思います。

実は私、1年前にも何となくLinkedlnという国際市場での転職サイトに登録していたのですが、これまで1件もヘッドハンターから連絡は届きませんでした。

 

 

後述する状況から解釈するに、その理由は

➀看護師としてのキャリアを前面に出していた

②日本語で書いていた

 

 

の2点です。

 

当時は転職目的ではなく、Facebookに登録する感覚で面白半分で始めたので、真面目に経歴、所属などを書いておりませんでした。

 

 

 

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戦略を変える

そして今回、東大SPHの卒業が1年後となり、転職活動をぼちぼち始めるかという気になったので、「よし、ガチで狙っていこう」と転職サイトへの登録を始めました。

登録したのはLinkedlnに加えて、ビズリーチという転職サービスです。

 

 

まず、日本語のみでなく英文を全てのページに添付しました。

Linkedlnは国際市場をターゲットにした転職サービスSNSですので、英語がPrimary languageであるのは言うまでもありません。

 

 

加えて、自分という商品のパッケージングを看護師から「Master of Public Healthにより医療政策、医療経済の専門的知識を持ち、さらに医療データベース解析に取り組んでいる人材」へと変えました。

 

 

これは、看護師としてのパッケージングでは、

 

➀企業就職するためにはブランディング力が弱い

②かつ看護師ブランディングに反応する企業層が私の関心とぶれている

 

という前提がまずありました。

 

 

➀については、就職を希望する職種の会社ホームページを見たところ、主に国内は東大京大早慶一橋、国外は有名校MBAで固められており、専門職枠としても「医師、弁護士や公認会計士の方」と書かれていたので、いわゆるこれら高学歴層をターゲットにする企業にとっては「看護師=採用対象外」と書類の時点ではじかれかねないと危惧したからです。

 

②についてですが、以前転職求人サイトにて「看護師経験のある者」にフィルタリングして検索した結果をレビューしたところ、以下のようになりました。

*なお、これは興味本位で行った超クイックレビューですので、遊び半分の情報として眺めてください。

 

産業保健師:15件

健康相談:11件

医療機器営業:8件

治験コーディネート:5件

その他:8件

 

これらから、看護師を雇用する企業が求めているのは「医療知識と臨床の医療者とのコミュニケーション能力」であることが読み取れます。

 

私が就職を目指している職種は、別のところでスペシャリティを発揮することが求められるタイプの職種で、これらの能力が積極的に求められるタイプの職種ではありません。

 

ですので、看護師であることのパッケージング上のプラス効果より、➀によるマイナス効果の方が大きいため、結果「看護師を前面に押し出したパッケージングは止めた方が良い」という結論になっています。

 

 

 

 

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就活の軸としてのMaster of Public Health

「では何を?」と考えた際に、私が提示できる最良の肩書としてMaster of Public Healthという切り口を選びました(2020年4月卒業見込みです)。

 

Master of Public Healthとは、ヘルスケアの専門職大学院を卒業した者に与えられる学位であり、簡単なイメージですとMBAのヘルスケア版だと思ってください。

 

MBAに比べるとあまり認知度は高くないのですが、個人的にはMPHは就活の際のパッケージングとしては効果的なはずだと考えていました。

 

 

理由は単純で、

需要(企業が欲しがるヘルスケアの専門家)に対して供給(実際に企業に就職を希望するMPHホルダー)が少ないからです。

 

 

このまえ面談して頂いたヘッドハンターさんが「ヘルスケアはドル箱領域になってきている」と言ってていましたが、仰る通りで日本のみならず世界的にも高齢化が進み、疾病モデルが短期決戦型の感染症から長期決戦型の慢性疾患に移りつつあることで、ヘルスケアのニーズは増大の一歩を辿っていきます。

 

そういった状況の中でヘルスケアを対象にビジネスを展開していくためには、医療政策、医療制度、医療経済、生物統計学は疫学、現場の知見に明るい人物が絶対に必要になってくるはずです。

 

また、製薬企業にとっても「疫学・統計解析ができる人物が不足している」ということは身の回りの方々から聞き知っていたので、特に疫学・統計学の知見がある人材が求められているということは分かっていました。

 

 

ヘルスケアの専門職と聞くと、医師を思い浮かべる方がいらっしゃるかもしれません。

しかし医師免許が保証するのは「臨床の医療のプロフェッショナル」であり、上の文脈で企業が必要としている人材とはややずれがあります。

 

というわけで、Master of Public Healthホルダーは今後どんどん需要増の一途をたどるだろうと想像しております。

そんな矢先に発見したのが、こちらのブログ。

執筆者の「だいさく」さんは、外資製薬→外資バイオベンチャーということで、ビジネスサイドからヘルスサイエンスに関わってらっしゃった方のようです。

ブログを抜粋しますと、

 

 

「経営層以外では、今このMPH取得者の年収が一番高いのではないかとも言われており、

製薬企業が公的な機関から、

この資格の取得者を高額でヘッドハントするということがされているそうです。」

 

 

また、特に「医療データ分析」において強い需要が発生しているということが書かれています。

 

 

 

 

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ヘッドハンターからの連絡激増

さて、これにより転職市場における私という商品のパッケージを、

 

 

・臨床経験のある看護師

・ヘルスケアの専門職大学院であるMPH卒業見込みであり、医療データベース解析を学んでいる人間

 

へと切り替えました。

 

 

また、業界によって同じ意味であっても言葉の使い方が微妙に違うということが分かりましたので(例えば医療データベースと言うにしても、リアルワールドデータと言った方がピンとくる企業もあれば、ビッグデータと言った方がピンとくる企業もある)、就職を希望する会社のホームページのヘルスケア案件をざっと見て、そこで用いられている用語に合わせて自分の専門性を表現しなおすように努めました。

 

 

さらに加えて、

➀英語

②リーダーシップ

 

 

という点においても記述を加えております。

 

➀に関しては、修士課程において英語で学術論文の読み書きをし、これまでWHOインターンや国際寮の寮長を経験したことなどを書き、「ある程度の英語はできる」と印象付けるようにしました。

 

②に関しては、看護師1年目に病棟の業務改善活動や研究活動を主体的に引っ張ったこと、自団体であるNursing Academiaを設立し、WHOのプロジェクトの一員としてお墨付きをもらっていることを明示しました。

 

 

さて、効果測定です。

「MPHパッケージはいけるぞ」と私個人が思っていても、それでアウトカムが改善していなかったのなら、それはただの思い込みです。

ですので、客観的に測定できる指標によって私が提示したパッケージングの質を評価する必要がありました。

 

私が現在人材紹介サイトに登録したところですので、妥当なアウトカムは「ヘッドハンターからの連絡数/週」ということになるかと思われます。

 

 

結果を見ますと、

Linkedlnの方は驚いたことに、経歴を変更してその日のうちに3件、米国系の人材紹介会社のヘッドハンターから連絡が届きました。その後も3日に1回という頻度で定期的に新規のヘンドハンターから連絡が来ます。これまでは半年で1件も連絡がなかったので、これは激増です。

 

また、国内の大手人材紹介バンクのビズリーチでも登録初日に約20件、その後も毎日1~2件のペースで新しいヘッドハンターから連絡を頂いております。ビズリーチはヘッドハンターにランクが分かれており、最上位のS、次点のAは数%しかいないということでしたが、そういったヘッドハンターからも複数連絡を頂けております。

 

 

この結果から、「このパッケージングはヘルスケア業界に就職するうえでツボが突けており、やはりMPHの需要はビジネスにおいて高い」と確信するに至りました。

 

私は連絡をくださったヘッドハンターさんには必ず「私という商品のどこに魅力を感じて、そしてどんな会社にマッチすると思いますか?お世辞はいいので率直に聞かせてください」と聞くようにしていますが、前者はだいたいヘルスケアの専門性を、後者は私が志望する職種が返事としてあがってきますので、その点でも私の読みは間違ってないとフィードバックをかけられています。

 

 

 

 

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まとめ

ここまで転職活動をして分かったこととしては、

 

➀転職において、企業に魅力を感じてもらう以前に、ヘッドハンターに魅力を感じてもらわねば、市場に上がることができない

 

②私が魅力的だと思う私と、企業やヘッドハンターが魅力的だと思う私はズレている可能性があるので、そのズレを小さくしていくことで転職市場における人材価値を高め、またミスマッチを防ぐことができる

 

③ズレを小さくするためには、ヘッドハンターのメッセージや頂く案件から「私のどの部分に魅力を感じているか」を掴み取り、それを経歴書に反映させていくことが大切

 

という3点です。

 

 

 

現段階での「ヘッドハンターからの連絡数」というのは中間的なアウトカムであり、最終的なアウトカムは「採用を頂いた企業数/受けた企業数」です。

私が転職において打ち出したパッケージングが適切であったかどうかは来年の冬頃に判明すると思いますので、またご報告させて頂ければ幸いです。

 

 

次回は、連絡を頂いたヘンドハンターさん達とのコミュニケーション、そしてそこから考えたヘッドハンターさんの活用方法について書いてみようと思います。

 

 

 

 

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