2020年は看護の年!いま、なぜ看護師が国際社会で注目されてるのか。

今回の記事では、WHOが宣言した「2020年看護の年」に触れつつ、なぜ私たち看護師が世界中でいま重要視されているのか、ということをお伝えしたいと思います。

このレポートを読んで頂いた看護師さんには、「そうか、普段働いていても気づかなかったけど、私たちって世界中からこんな風に思ってもらってるんだ」と元気になってもらえたら嬉しいなと思っています。

 

 

2020年は看護の年

2020年は看護の年。

みなさんご存知でしたでしょうか?

 

 

なにも私が勝手にそう言っているわけではありません。

先日、World Health Organization (WHO)の執行部がそう宣言したのです

 

 

2020年は看護の年。

この年は、私たちの大先生、ナイチンゲールさんの生誕200周年の年でもあります。

WHOのホームページを読みますと、Universal Health Coverage (UHC)*の達成には、看護師のエンパワメントが不可欠であり、そのためにナイチンゲール生誕の年でもある2020年を「看護の年」と定め、看護師のエンパワメントに力を入れていこうとしていることが分かります。

*UHCとは世界中の国が躍起になって取り組んでいる活動で、『すべての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられる』ことを実現するための活動です。

 

 

看護の年。

そう、私たちの年です!

 

 

医療職というと、どうしても医師が中心になりがちな昨今ですが、こうして世界中の保健医療機関を代表するWHOという組織が、「2020年は看護の年だよ!」と言ってくれるのは、看護師である私にとってはとても励まされるような気持になります。

 

 

 

なんで看護師が重要なの?

なぜ世界を代表する保健医療機関であるWHOが、わざわざ私たち看護師のことを盛り上げようとしてくれるのでしょうか?

 

それはずばり、看護が世界の保健医療において非常に重要な存在であるからです。

このこと、Triple Impact(3つのインパクト)というレポートによって明言されました。

このレポートはイギリスに設置され、国際保健の研究、アドバイスを行っているAll-Party Parliamentary Group on Global Healthという組織により発表されたものです。

 

 

Triple Impact (3つのインパクト)を読むことで、看護師の皆さんに「そうなんだ、私たちって世界からそんなに価値のある人材だって思われてるんだ」と感じて頂けると思うので、このレポートについて少し説明させてください。

 

 

まずこのレポートの序文では、

 

➀看護師が世界の医療者の圧倒的最大多数を占めていること

②世界中がUHCを達成できるかどうかは、看護師がその能力を最大限発揮できるかどうかにかかっていること

③にもかかわらず、看護師はあまりにも過小評価され、その貢献が不当に評価されてしまっている

 

ことが書かれます。

 

 

次に、そのような非常に魅力的な存在である看護師の力を強化することによって、世界は

 

➀健康を向上する

②より良い男女平等社会を実現する

③より強固な経済を形作る

 

という3つを達成できると述べます。

これが、このレポートがTriple Impactと名付けられたゆえんですね。

(Triple Impactより引用)

 

 

これらのエビデンスをもとに、レポートの執筆者はWHOや世界中の保健医療機関に対して次のような提言を行いました。

 

➀看護師の存在をより際立たせ、医療政策の中心の舞台へと立たせなさい

②もっと多くの看護師が十分な教育を受け、世界中で雇用の機会を得られるように計画をサポートしなさい

③看護のリーダー、およびリーダーシップを発展させなさい

④看護師がその潜在能力を最大限発揮できるようにしなさい

⑤看護師が医療へのアクセス、質、コストに与える影響についてのエビデンスを集め、そして広めなさい。そしてそれが政策に活用され、実行に移されることをしっかりと保証しなさい。

⑥看護がTriple Impact(健康向上、男女病棟、経済強化)を発揮できるように、看護の発展に力を入れなさい

⑥イギリスと他国の間でのパートナーシップ、相互教育を促進しなさい

 

 

これが、Triple impactの概要になります。

といっても、64ページほどあるレポートのほんの一部を要約したものでしかないので、「英語だけど頑張って読むよ!」という方は、ぜひ本文にも目を通してみてください。

各国で看護師たちが本領を発揮している事例などが記載されており、同じ看護師としてとても誇らしい気持ちになります。

 

 

 

Nursing Now!

さて、WHOは「2020年は看護の年」と宣言し、その根底にはTriple Impactという看護の重要性を世界に向けて訴えたレポートの存在があるということをお伝えしました。

 

じゃあ、看護の向上のためにどんなことが行われてるの?

 

と思われた方もいらっしゃると思います。

Triple Impactのおかげで「看護がどうして重要で、何をしていけばいいのか」ということが分かり始めてきたとしても、実際に行動に結びつかなければ、せっかくのレポートが水の泡ですよね。

 

 

しかしさすがWHO、Triple Impactが実現され、そして看護の年である2020年に向けて看護を盛り上げるために、きちんと実際の活動も行っています。

 

 

それが、Nursing Nowです。

 

 

 

Nursing NowはWHOとInternational Council of Nurses (ICN、国際看護師協会)によって展開されている世界的プロジェクトです。

2020年までの3年間をかけて実施されるプロジェクトであり、世界中のリーダーや看護師たちに働きかけることで、看護師の地位や教育、数の向上を実現し、それによってTriple Impactを達成することを目標にしています。

 

現在、世界で80か国もの国がNursing Nowプロジェクトのメンバー国として活動しています。

 

 

そして、日本も。

日本では日本看護協会、そして私が友人たちと運営してきたNursing AcademiaがNursing NowのJapan Localチームとして本部より認定を受けております。

 

私たちNursing Academiaは、研究に触れる機会が乏しい看護学生、もしくは臨床看護師さんがほんのちょっぴりでも研究を学ぶことができる機会を提供することを目指しています。

かっこよく言うならば、「全ての求める看護師に高度教育を」といいましょうか。

定期的にイベントを開いて、研究計画の書き方や、研究の題材であるリサーチクエスチョンの決め方の方法をお伝えするほかにも、無償での大学院受験相談、そして受験対策も行ってきました。

 

 

大学院の受験事例を集めて紹介もしています
他にも、大学院の選び方、教授への連絡の取り方などもご紹介

 

今月30日にも、東京でNursing Academiaの活動を開催するのですが、これが私たちにとってもNursing Nowとしての初めてのイベントとなります。

開催の様子は写真で記録し、Nursing Now本部にも報告する予定ですので、ぜひ遊びにいらしてください(ご予約はtweetの最後のURLからして頂けます)。 

 

 


 

まとめ

さて、いかがでしたでしょうか?

私たち看護師が世界的に注目されている職種であり、そして国際機関や国際看護師協会は看護師の地位を向上するために力強い活動を展開しているということが分かって頂けますと嬉しいなと思います。

 

これまで”日陰者”になりがちだった看護師に、こうして世界の光があてられるというのは、どこかくすぐったく、そして深いふかい励みを与えられたかのような気持ちになりますね。

 

2020年は看護の年。

残すところあと1年となった2019年の今年は、より看護をエンパワメントしようという活動に力が入れられていくのではないかと思っています。

 

新しい動きがありましたら、またブログやTwitterなどで報告したいと思いますので、今後もご覧になって頂ければ嬉しいです。

それでは。

 

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