心房細動のある患者に対するワルファリンとアピキサバンの比較 RCT

 

 

 

”エビデンス”シリーズでは看護系の論文を紹介しています。

有料論文においては、無料で閲覧できる範囲(Abstract)の紹介に留めております。そのため、このブログを読んでも研究の全貌を知ることはできません。Abstractのみを読んで研究の結果を解釈することはできませんので、ご興味のある研究があった際には、ぜひ下記のリンクから論文が掲載されたサイトを訪問することをお勧めいたします(有料論文を見るためには契約が必要です)。

 

 

論文の概要

論文

Apixaban versus Warfarin in Patients with Artial Fibrillation

N Engl J Med. 2011 Sep 15;365(11):981-92. doi: 10.1056/NEJMoa1107039. Epub 2011 Aug 27.

 

Research question

アピキサバンはワルファリンよりも脳卒中もしくは全身性塞栓症の発症を予防するか?

 

PICO

P: 心房細動およびと最低1つの脳卒中リスク因子を持った18,201人の患者

I:アピキサバン

C:ワルファリン

O:虚血性もしくは出血性脳卒中、全身性塞栓症

 

 

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Abstract

Introduction

ビタミンK拮抗薬は心房細動のある患者の脳卒中予防に極めて有効であるが、幾つかの限界を抱えている。アピキサバンは新しい経口直接Xaインヒビター因子であり、心房細動のある患者に対してアスピリンよりも脳卒中のリスクを減らすということが明らかになってきた。

 

Method

二重盲検化ランダム化比較試験を行った。心房細動および最低1つの脳卒中リスク因子を抱えた18,201人の患者に対し、アピキサバンとワルファリンの比較を行った。主たるアウトカムは虚血性もしくは出血性脳卒中、全身性塞栓症である。研究は非劣性試験であり、第二の目的として主たるアウトカムおよび主要な出血、あらゆる原因による死亡に関する優越性試験を行った。

 

Result

追跡期間の中央値は1.8年であった。

主たるアウトカムの発生率はアピキサバン投与群において年間1.27%であり、ワルファリン投与群において年間1.60%であった(HR 0.79, 95% CI 0.66-0.95, P<0.001 劣性試験、P=0.01 優越性試験)。主要な出血の発生率はアピキサバン投与群において年間2.13%であり、ワルファリン投与群において年間3.09%であった(HR 0.69, 95% CI 0.60-0.80, P<0.001)、あらゆる原因による死亡率はアピキサバン投与群において年間3.52%であり、ワルファリン投与群において年間3.94%であった(HR 0.89, 95% CI 0.80-0.99, P=0.047)。虚血性脳卒中の発生率はアピキサバン投与群において年間0.24%であり、ワルファリン投与群において年間0.47%であり(HR 0.51, 95% CI 0.35-0.75, P<0.001)、出血性もしくはタイプ不明の脳卒中の発生率はアピキサバン投与群において年間0.97%であり、ワルファリン投与群において年間1.05%であり(HR 0.92, 95% CI 0.74-1.13, P=0.42)であった。

 

Conclusion

心房細動がある患者において、アピキサバンはワルファリンよりも脳卒中もしくは全身性塞栓症の発症を予防し、出血を減らし、また死亡率を低下させた。

 

 

感想

本研究は、「DRAZEN’S DOZEN: ARTICLES THAT CHANGED PRACTICE SINCE 2000」といい、NEJMのEditor-in-chiefであるDRAZEN氏が19年間の編集経験で出会った4000編の論文のうち、「臨床を変え」、「人々の命を救った」と判断した12編の論文集のうちの1編である。

これまで薬剤の有効性・副作用の比較論文を読む機会がなかったため、選んでみた。複数の大陸にまたがり、約2年間の追跡調査を行った大型RCT研究である。

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