看護師の数は院内骨折の発生割合と関連しているか? 後ろ向きコホート研究

 

 

”エビデンス”シリーズでは看護系の論文を紹介しています。

有料論文においては、無料で閲覧できる範囲(Abstract)の紹介に留めております。そのため、このブログを読んでも研究の全貌を知ることはできません。Abstractのみを読んで研究の結果を解釈することはできませんので、ご興味のある研究があった際には、ぜひ下記のリンクから論文が掲載されたサイトを訪問することをお勧めいたします(有料論文を見るためには契約が必要です)。

 

 

研究の概要

論文

Association between Nurse Staffing and In-Hospital Bone Fractures: A Retrospective Cohort Study

Health Serv Res. 2017 Jun;52(3):1005-1023. doi: 10.1111/1475-6773.12529. Epub 2016 Jul 24.

 

Research question

充分な看護師数がいることで急性期病院における転倒後骨折の発生は減少するか?

 

PECO

P: 50歳以上のがんもしくは循環器疾患に対して予定された主要な手術を受けた患者

E:患者数に対して看護師数が多い

C:患者数に対して看護師数が少ない

O:転倒後の骨折の発生

 

 

Abstract

Introduction

急性期病院において充分な数の看護師を配置することで院内の骨折を減らすことができるかどうかを明らかにする。

 

Method

ベッド当たり看護師数と院内骨折の関連を調べるために後ろ向きコホート研究を行った。患者背景・病院背景を調整したうえで一般化推定方程式を用いた多変量回帰分析を行った。

770373名の患者が対象となった。院内骨折を特定するためにICD10コードおよび術後の手技コードを用いている。病院背景は医療施設調査および病床機能報告から取得した。

 

Result

662名(0.09%)の院内骨折が発生していた。多変量回帰分析の結果、最もベッドあたり看護師数が多かったグループでは、最も少なかったグループと比較して統計的に有意に院内骨折発生のオッズ比が低かった(OR 0.67 95%CI 0.44-0.99, P=0.048)

 

Conclusion

充分な数の看護師を配置することは、急性期病院における術後院内骨折の発生を減少させるために重要かもしれない。

 

 

感想

日本から世界に向けて発信された数少ない看護系論文の一つ。

イントロやメソッド、ディスカッションの記述がこれでもかというくらい丁寧であり、私自身が論文を書く際にはいつも参考にさせて頂いている。

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